2008.07.24(Thu)
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2007.12.28(Fri)
『地球の悲しみを背負う者たち』
その時ふと単純なことに気づいたんだ。 結局人がきれいになるということはさ、自分の汚れをどこかに捨てているということなんだなって。 どこかに押しつけてる、汚れをね。 その汚れっていうのはずっと消えないわけね、どこかに行ってんだよ。 でね、人と人の関係の中にもそれがあると思うんだ。 それは貧富の格差にも言えることなんだけど、この世界には身ぎれいな人間がいる一方、 苦しみだとか汚れみたいなものを、引き受けている人間がいるんだね。 例えば、インドとかアフリカの村にいくと、 飢えた子がたくさんいてハエがたかるくらい本当に汚れているんだけどさ、 それは地球の豊かさを享受してる身ぎれいな人間の汚れとか苦しみとをその子たちが引き受けてるっていうのかな、 なんかその、そういう風に俺には見えるんだな。 それは俺が勝手に作った理屈かもしれない。 だけど理由をつけてやらんと浮かばれないだろ。 単なる犬死でただ七転八倒して死にました、 「あぁ、神様なんていない」っていうような、そういうとこで終わらせるというのは、 やっぱり亡くなった人もかわいそうだし、浮かばれない。 こちらの心もおさまらない。どこかで折り合いをつけてあげる。 それが仮に理屈であろうと、必要なことなんだね。 【 藤原 新也 】 「生命を奪うこと」〜三部作〜 *第一部* もうすぐ2007年が終わろうとしている。 今年は、格差社会、年金問題、高齢少子化、偽装問題などという言葉が、世間やメディアを賑わせたが、 個人的に気になったのは、例年にも増して、不可解かつ不快な殺人事件、特に「親殺し」がすごく多くなったな、と思う。 未成年者のみならず、高齢者の事件も多発している現状。 年を追うごとに、「人を殺す」形態や動機が、どんどん歪んでいくように感じる。 そして、殺人を犯した状況下の心理状態も非常に掴みづらい。 犯罪心理学に当てはまっているような、いないような、専門家の指摘も曖昧でイマイチよく解らない。 恐らく、最近の事情が複雑過ぎて、まだきちんと研究できてないのかもしれない。 実は「親殺し」というのは、近年の日本人独特の現象なのだそう。 現代の日本人に一体、何が起こっているのだろう? この間、TVで「手紙」という邦画を見た。 殺人を犯した加害者は、人を殺めたという罪をつぐなうだけでは許されない。 あとに残された被害者側の遺族はもちろんのこと、 加害者側の親族をも苦しめるのだという確たる事実。 こんな時代だからこそ、あえて今放送したのだろうか?と思わず、制作者側の意図を推察してしまった。 「人殺し」という心理について、 猟奇殺人や精神病質的な犯罪者というある種の特異な視点からではなく、 戦場における一般人の感覚から分析したアメリカ人の軍事資料によると、 なんと第一次、第二次世界大戦中で健全な精神の兵士達の8割が、人を殺す行為を避けていたという驚愕な事実が浮き彫りになったそうだ。 敵との遭遇戦に際して、火戦に並ぶ兵士100人中、平均して約15〜20人しか「自分の武器を持っていなかった」のである。 しかも、戦闘状態が一日中続こうが、三日、一週間と長引こうが、つねに一定だったらしい。 なら、最前線で銃持って結局、何してたのよ?というと、 武器を持たずに仲間の救護をしたり、弾倉の補充をしたり、 あらゆる理由で殺人に手を染めることを避けまくり、それでも終いには逃げ切れなくなると、 銃を持ちつつ空に向かって空打ち、もしくは敵の焦点を避け、あえて頭上を狙ったりと なんとか敵を「殺さないように」工夫をしていたというのだ。 それでは、全体の20%は?というと、これがいわゆる生まれもっての異常な攻撃的気質を兼ね備えた精神病質者である。 そういう人間は特殊コマンド部隊の精鋭に多い。 国家命令のもと、犯罪に問われず、自らを正当化して殺人を実行し、 そこから得る屈折した快楽を、思う存分満たすことができるタイプの人間達。 しかし、こうした集団によって、世界大戦の勝敗が決定されたという皮肉な結果が生じた。 このことから導かれたのは、つまり、普通の人間は本来、人間を殺すことにすさまじい程の抵抗感を持っているということである。 故に、ベトナム戦争では、この結果をもとに、一般兵士たちに様々な軍事訓練を施し、 先の大戦よりずっと的中率を上げたそうだが。 それでもベトナム戦争で人を殺してしまった帰還兵達の大半が、 特殊訓練を受けたにも関わらず、アメリカ本国に帰った後に、 かの有名なPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの病に悩まされることになった。 今でも、勇敢な大尉クラスの人間ですら、人を殺めた罪にさいなまれ続けているという。 まともな感覚の持ち主が、人を殺すために必要な条件は相手の人間を「物」として捉えることが一番効果的であるようだ。 そうなるための方法は、私達には全くもって必要のないものであると判断し、あえてここでは割愛する。 冒頭の現代における殺人犯罪から、何故、こうした下りになったかというと、 時代を超越して、人間の本能的には同族を殺めるという禁忌行為に対する罪の意識が 異人種間に共通して根深く存在するということを伝えたかったからだ。 他人を殺すことは罪、そして自分自身を傷つけ、殺めるのもやはり罪に違いない。 人間は生まれながら罪を背負って生まれるなどという性悪説もあるけれど、 所詮は他人の物差しで測られた扇動的な理論。 どんなに偉い人間が言ったとしても。 不意に死にたいと思う気持ちは、大概の人間なら一度は経験することなのかもしれない。 しかし、そう考えた人は皆、何かあきらめのつかない想いがあって、この世に引き止められたのだ。 そして、今日も生きている。 極めて幼稚かつエゴイスティックで、大体が衝動的な犯罪と理不尽な自殺者が増える一方の日本社会で、生き抜こうとしている私達に託されている使命とは一体、何なのか? あなたが必死に生きていくことを、誰も望んでないなんて、 自分で決めつける前に、もっと見渡すべき世界があるんじゃないかな? 望まれて生まれてきても、自分の誕生を祝ってくれた親兄弟を殺され、 一部の政治犯やテロリストに人生を翻弄された挙句、 犬畜生のように扱われて、短命を余儀なくされる子供達が世界の至る所に存在する。 何の罪もない彼らのために、私達ができること。 それは、「自分」という人生を生命が続く限り、精一杯謳歌することだ。 そうすることでしか、彼らに示せる命の証明は、ない。 この世界に生じる醜さも美しさも 目を開いて、真っ直ぐ見つめて、心と身体でひしと感じる。 怒りと悲しみに襲われても、人を殺める勇気などない。 否、そんな虚勢を張った偽りの勇気はいらない。 湧き上がる憎悪は、その対極の愛情に費やせ。 その憎しみのエネルギー、一度リサイクルしてみようよ。 そしたら、全く違う形の有機物になって、 あなた自身を救う手段に変わるから。 Comment
あちき#-
紅月スナイパー#-
続きます・・・w
でも、なんか今年最後につたえなきゃあ〜って思って。 待って下さい、あみんばりにw(古っ!) そうは言っても、今年中に完結するよ〜♪ こんな事、来年に持ち越したくないので。 まぁ、懲りずに見てくださいまし!
2007/12/28 02:04 URL [EDIT]
きょう#PVNQBMzQ
こんばんは。
重たいテーマを理路整然と書かれてますね。 人が人を殺すことは、本来は出来ないということが 戦争という、いつ自分の命が奪われるかわからない状況下の戦士たちの実態で納得できました。 でも、現代は「親殺し」がたしかに多いですね。 何が原因なのだろうと考えてしまいます。 人は人を殺せないはずなのに、何故なのだろうと。 精神的な病気はのぞくとして、 人が人を殺してしまうときには、人と人との係わり方が 影響が大きいのかな、と思いました。 親子の馴れ合い(親子でもケジメのなさ、尊ぶことがわからない)、親が親としての責任の放棄(子供に愛情をかけない)、親の暴力・虐待(子供を自分の物としての扱い)などが原因になるのかな、と。 この世は、人と人が係わって成り立つものだから。 お互いの「おかげさまで」という謙虚な心を忘れたくないな、 なんて感じました。 ちなみに、今年印象に残った言葉は、「ワーキング プア」です。。。
麦子#GxAO5jdM
紅月スナイパー#-
きょう 様
確かに、ワーキングプアとかネット難民ってのも飛び交ってまし たね〜 「親殺し」って心理、本当は色々理由があるらしいんですが、今回は構成上、深く掘らずに流しました。でもまた、検証していければ、と思ってますが。 でもでも、きょうさんの推測がほとんど正解だと思いますがw 本当に人との係わり合いって大切です。 今こうして、きょうさんと関われているのも、すごく幸せに感じてます!感謝ですね! 麦子 様 おはようございます。 私も同じく、こんな時間に起きてますw 「人や動物の死に接する機会が、 減っているというのも、一因にある」 それを、次回書こうとしてたんですけど、先に言われちゃいましたねw 本当に、個人差があるからこそ、この世が成り立つんだと私も思います。 また、ゆっくりそちらにも遊びに行きますね!
2007/12/30 04:36 URL [EDIT]
きょう#PVNQBMzQ
紅月スナイパー#-
こちらこそ、リンクしていただいてありがとうございます!
きょうさんのコメントは、すごく冷静な視点でかつストレートな表現で、すごく勉強になります!w こちらこそ、来年もよろしくお願いします。 良いお年を!
2007/12/30 18:28 URL [EDIT]
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