過去から今日、今日から未来へ先人が残した言葉を贈ろう。 異なる文化と歴史の中で人類を繋ぎ続けた言霊のリース。 幾多の時代を超えて、ひとつずつ解き放つ。
 
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コトダマピース 17詩*『静夜~ドッペルゲンガー~』
2007-12-31 Mon 04:09
『静夜~ドッペルゲンガー~』

静けき夜 巷は眠る
この家に 我が恋人はかつて住み居たり
かの人は この街すでに去りませど
そが家は いまもここに残りたり

一人の男そこに立ち 高きを見やり
手は大いなる苦悩と闘うと見ゆ

その姿を見て 我が心おののきたり
月影照らすは 我が己の姿
汝 我が分身よ 青ざめし男よ
などて 汝の去りし日の
幾夜をここに悩み過ごせし
わが悩み まねびかえすや

Still ist die Nacht, es ruhen die Gassen,
In diesem Hause wohnte mein Schatz;
Sie hat schon langst die Stadt verlassen,
Doch steht noch das Haus auf demselben Platz.
Da steht auch ein Mensch und starrt in die Hohe,
Und ringt die Hande vor Schmerzensgewalt;
Mir graust es, wenn ich sein Antlitz sehe
Der Mond zeigt mir meine eigne Gestalt.
Du Doppelganger, du bleicher Geselle!
Was affst du nach mein Liebesleid,
Das mich gequalt auf dieser Stelle
So manche Nacht, in alter Zeit?



                           【ハインリッヒ・ハイネ】


 「生命を奪うこと」~三部作~
*第三部*

”切り裂きジャック”をご存知だろうか?
100年以上前のイギリスで発生し、
史上最も有名な猟奇殺人事件と謳われた犯人のニックネーム。
当時イギリスではちょうど「ジキル博士とハイド氏」が舞台で人気を博している最中で、
その嘘のような悪夢がまさに現実で起こったと、
世間をセンセーショナルな渦に巻き込み、
善良な人々を恐怖と驚きに震撼させた。
そして、今直未解決のまま、
忽然と歴史の闇に消えた迷宮入り連続殺人事件である。
この極悪非道のシリアルキラーは、
現在でもその異様なまでのカリスマ的存在感に衰えはなく、
今日における猟奇殺人事件にもしばしば引用されるほどだ。
「羊達の沈黙」のハンニバル博士も、
ジャック・ザ・リッパーを参考にして描かれたとさえ言われる。
無論、真の犯人は今日に至るまで明らかにされていない。

しかし、事件から100年も立った今となって、
真犯人の目星がつき始めたという。
事件はもうとっくの昔に時効であるし、
数少ない貴重な証拠品も時とともに劣化の道を辿っている…
が、ここにきて、いや実は当時から怪しまれていたある人物に
再び脚光が浴びるようになった。
容疑者として挙げられているのは、
イギリスの偉大なる印象派画家の巨匠ウォルター・シッカート、
その本人だったという憶測が水面下で囁かれているのである。
だが残念ながら、彼は1942年に没しており、
すでにこの世の人間ではなくなった。

ウォルター・シッカートなる人物は、誰が見ても極めて容姿端麗で、
穏やかな物腰から発せられる会話は知的で
ウィットに富んだ完璧な紳士であり、
何よりも著名な画家という名誉ある地位も持っていた。
だが、その華麗な人生の裏側に隠されていた彼の屈折した性質は、
生まれつき性的不能者でサディスト、
加えて幼少時代から厳格な父親に逆らえなかったという抑圧から生まれた。
そしていつも冷淡で自分にしか関心がないという性癖も
犯罪に加担した大きな要因ではないかと推測されている。
彼が生涯被っていた化けの皮を一枚一枚剥がす時、
いくら善良な市民に化けようが、
本質的には悪魔のようなサイコパス=精神病質者だった、という本当の顔が現れてくるのだ。

サイコパスとは、基本的に下記のような特徴があるらしい。
①口達者である
②自己中心的で傲慢である
③良心の呵責や罪悪感が欠如している
④共感能力が欠如している
⑤嘘つきで,ずるく,ごまかしのうまい
⑥芝居がかっていて、感情が浅い

更に彼らは法を犯すこともなく,かなりうまく社会に溶け込んでいる。
しかも、やっかいなのは上記を駆使するおかげで、
一見非常に魅力的でカリスマ性を備えている場合も少なくない。
弁護士,政治家, 医者,精神科医,学者,傭兵,警察官,
カルト教団のリーダー,軍人,実業家,作家,芸術家といった職業に
まぎれていることが多いという。
けれどこういう人たちにしても,とても自己中心的で,冷淡で,
人を操作することが非常にうまい。
知能レベルが平均以上に高く、高学歴で,家系がよかったり,
専門的な職種についていたり,環境がよかったりするおかげで,
見た目は正常に見え,比較的無難に欲しいものを手に入れている。

こうして見ると、天才肌的要素がありつつ、
普通に生活する上では、
まともな人間となんら変わらない気がするのではないか?
しかし、このタイプの多くは人を殺すことに喜びを感じるのだ。
人を殺すためには、相手を丸め込んで自分を信じさせなければならない。
だから、嘘をついて、芝居をする。
もちろんそこに、自責の念は皆無である。

ならばどうして、こんな偏った共通点が発生するのか?
はっきりと断言できる原因は、専門家も今だつかめていない。
個人差や環境によって、
共通点の組み合わせに無数のパターンがあるからだ。
だが、ヒントは幾つかある。
アメリカの科学的な調査によれば、
犯罪者のうち、約80%が幼児期に親から虐待を受けており、
そのうちの約50%が脳の前頭葉に異常があると判明している。
感情をコントロールしている前頭葉に障害があるということは、
正常な感情表現ができず、暴力をふるったり、
衝動のまま殺人を犯すことに対して自制がきかない。
そして、殺すことに、常人が持つような
罪の意識や悔恨の念がまったくないということだ。
ないというより、脳の機能上持てないといった方が正しい表現かもしれない。

現在、世界保健機関(WHO)では、
最初から前頭葉を含めた脳に正常な働きが見られないためにおこる精神病質者を、
「非社会性人格障害」という疾病として分類している。
こうして考えると、脳における障害に対しての処置は難しいけれど、
子供に理由も無く暴力をふるったり、虐待することを避けることで、
トラウマから生まれる大半の犯罪は未然に防げる気がする。
だから私達ができることっていうのは、
当たり前のことだが、子供たちを愛してあげることから始まる。
やっぱり、愛ってやつがないと人間はまっとうに生きていけないんだよね。
その上、何度も確認しないと不安でしょうがなくなるなんて、
つくづく、人間ってやっかいな生き物だと思うよ。

余談だが、
前回、戦争時における兵士の性質について述べたように、
全体の中で20%は精神病質者がいるとの分析があった。
これは、どうやら人間界だけの現象ではないらしい。
たとえば働きバチを例にあげると、
一つの巣箱にいる、働きバチのオスの2割がきちんと働かずに、
ただブンブン飛び回るだけだそうだ。
そして、この怠け者(?)の働きバチを全て取り除いて、
残りの8割の真面目なハチだけを巣箱に残し、
再び観察を続けると、今度はその8割の中からまた20%の確率で、
まったく役に立たないハチが出現してしまう。
これを何回繰り返しても、同じ結果が生まれるのだという。

つまり、永遠になくならない、謎めいた20%のマイノリティ要因。

う~ん、私達がいる世界ってのは本当に不思議でいっぱいあふれてるね。
追いかけても追いかけても、
テーマとネタに尽きない場所で、日々生きているわけです。
尊厳と驚異に、思わず合掌。

さてさて、今年最後の締めくくり。
狂気と天才は紙一重。
だったら、自分はどっちでもないな。
というか、狂気はやっぱり勘弁して欲しい。
自分の脳に、決して狂わないようにお願いします。
狂気ってのはきっと天涯孤独で、
自分の内側で際限なく悶え苦しむんだろうけど、
それ以上に、周りの人をもっと苦しめ、不当に傷つけてしまう。
親兄弟も友達も、愛する人も。
それだけは、絶対にしたくない。
大切な人が悲しむ顔は、いつだって一番見たくないもの。

だから、今ここで自分は一人で生きているわけじゃないと、
心の奥底からかみしめられる喜びを与えてくれている、
多くの皆さんに、ありったけの感謝の念を込めて。
いつもたくさんの愛と励ましを、大きくて温かい支えをどうもありがとう。
そんな心やさしいあなたに、
来年も、限りない幸せと多くの笑顔が降り注がれますように。


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この記事のコメント
決して消えない20パーセントかぁ。

哀しいかな、これによって均衡が保たれているのかなぁ。

よくわからんが。

操られている感がなんとも(笑)

でも、この 大きな流には逆らえないどころか、 流の中にいることすら 気付いていない日常。

世の中の理。

生きるってなんなんだろう。

生かされているのかhttp://blog122.fc2.com/image/icon/e/3.gif" alt="" width="14" height="15">殺されていくのかhttp://blog122.fc2.com/image/icon/e/3.gif" alt="" width="14" height="15">

日々、あくせく生きている姿を見て
それを楽しんでいるヒトhttp://blog122.fc2.com/image/icon/e/3.gif" alt="" width="14" height="15">存在?エネルギー? があるのかな?

なんか、オカルトチックな年末やん(笑)

流の中で
愉しく
泳がせてもらうとするわ。
2007-12-31 Mon 09:53 | URL | けい #-[ 内容変更]
あみん、紅白出てたね

まぁ、あれだ
先月は飲み足りなかったので、次回はがっつり飲もう
いや、しっぽりの方がいいな
来月、そっちに行けるようがんばるよ~
2008-01-02 Wed 22:45 | URL | あちき #-[ 内容変更]
皆様、明けましておめでとうございます。
2008年の扉を、開けましたね。
今年は、そこに何を見るのか?
楽しみでございます。

けい様

ええ、ホントに暗~い年末特集でw
自分で書いてて、非常にブルーになって、最後には沸々とストレスさえ感じたw反面、
蓄積した膿を吐き出したような、妙な達成感がありました。
しばらく、こんな気が滅入る検証はやりませんよ~
…多分w
こんな所でつまづいているくらいなので、
結局、心底悪人には成り切れないのかもしれません。

しかし、これを書いたおかげで万物がこの宇宙で生きる理由ってのは、良くも悪くも大抵は人間の手による後づけのような気がしてきました。
いや、まぁ、それは前から思ってはいたけれども。
ますます、ね。
悲観論じゃないっすよ、なんとなく適当な勘です…w

あちき様
相変わらず、頑張ってらっしゃるようで。
確かにこの前は、色々とあったのでw
またゆっくりお会いしましょう。



2008-01-03 Thu 17:17 | URL | 紅月スナイパー #-[ 内容変更]
遅ればせながら、
明けましておめでとうございます。

休みボケで頭の中がすっきりしていなくて
写真ブログを見て楽しんでおりました(^^♪
>狂気はやっぱり勘弁して欲しい。
まったく同感です。
狂気の次に怖いのが、痴呆(認知症)です。
どちらも、自覚していないところが怖いのです。
自分以外の人格がこの世に現れて生きているのが。
痴呆の方は、若い紅月さんには遠いことのようでしょうが、
だんだん老後を考えるわたくしといたしましては、
以外と切実かも?(笑)
横道それちゃいましたね・・・・。

こんなそんなわたしですが、
今年もよろしくお願いします。

2008-01-05 Sat 02:10 | URL | きょう #PVNQBMzQ[ 内容変更]
きょう様
遅ればせながら、
あけましておめでとうございます。
こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします。
認知症、確かに怖いですよね。
やっぱり家で何もせず、動かずTVなんかぼーっと見てるだけだと
知らん間になってしまうってのが一番多いみたいで。
とにかく散歩したり、動き回るのが一番良いっていいますもんね。
人間ってやっぱり動物です。
2008-01-10 Thu 22:10 | URL | 紅月スナイパー #-[ 内容変更]
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