過去から今日、今日から未来へ先人が残した言葉を贈ろう。 異なる文化と歴史の中で人類を繋ぎ続けた言霊のリース。 幾多の時代を超えて、ひとつずつ解き放つ。
 
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コトダマピース 3詩*『今日は死ぬのにもってこいの日』
2007-10-20 Sat 00:33
『今日は死ぬのにもってこいの日』

今日は死ぬのにもってこいの日だ。
生きているすべてのものが、わたしと呼吸を合わせている。
すべての声が、わたしの中でが合唱している。
すべての美が、わたしの目の中で休もうとしてやって来た。
あらゆる悪い考えは、わたしから立ち去っていった。
今日は死ぬのにもってこいの日だ。
わたしの土地は、わたしを静かに取り巻いている。
わたしの畑は、もう耕かされることはない。
わたしの家は笑い声に満ちている。
子供たちは、うちに帰ってきた。
そう、今日は死ぬのにもってこいの日だ。

 * * * * * * * * * * * *

たとえそれが、一握りの土くれであっても
良いものは、しっかりつかんで離してはいけない。
たとえそれが、野原の一本の木であっても
信じるものは、しっかりつかんで離してはいけない。
たとえそれが、地平の果てにあっても
君がなすべきことは、しっかりつかんで離してはいけない。
たとえ手放すほうがやさしいときでも、
人生は、しっかりつかんで離してはいけない。
たとえわたしが、君から去っていったときでも
わたしの手をしっかりつかんで離してはいけない。

                           【 ナンシー・ウッド~ネイティブアメリカンの知恵~】

これらの言葉は、あるインディアンの古老が自分の家の屋根の下、太陽を背にして訪問者のナンシー・ウッド女史に語ったものだそうだ。
彼の名前はわからない。いや、それほど重要なことではない。
名前や人種、地位や名声。
現代に生きる私達がこぞってこだわるもの。
そんなものは彼ら部族にとって、ほとんどどうでもいいことなのである。
この世界に誕生した草木の一つ一つに名前や階級をつけて回ることは愚か者のすることだ。
あちこち走り回って名づけるうちに、記念すべき最初の花はとうに朽ちて消えてしまう。
それと同じように、人間も意味もなく自分が一体どこからきてどこへ向かうのかと自問自答している間に、貴重な一生に終わりがやってくる。
哀しいかな、古今東西、生命のシステムに変わりはない。
ただ他の生物より、ほんの少し寿命が長いだけで。

彼らは「究極の理解の鍵」は大地が教えてくれるという。
『インディアンは地面に剣を突き立てない。
なぜなら大地の下には死者が眠っているからだ』と小さい頃に聞いたことがある。
初めは正直変な話だと思った。
今にして思えば、やっぱりすぐにわかるわけがなかった。
家から友達の家、または学校へ続く道もすべて、無機質で人工的なアスファルトに囲まれた時代に生まれた子供だったから。
大地に畑を耕し、その地で刈り取られた食物の恵みを授かり、やがて死を迎えた肉体は土に還す。
そうして常に自然と共存している人々の言葉は、きちんと飲み込むのに時間を必要とした。

彼らは流れる雲や季節をゆっくりと目で追い、太陽に焼けた黄金色の鼻で香りを確かめるように、
ただ静かに「死」を見つめる。

生まれてきた理由は死を迎える瞬間まで、誰にもわからない。
いや、死してなお理解できるものではないかもしれない。
死を恐れず、正面から向き合うからこそ、生が輝く。
だからこそ、簡単に死を選んではいけない。
きれい事ではなく、あるがままに生きることの方がよっぽど勇気がいるということを伝えたい。
冒頭の詩のように、今日はまだ死ぬのにもってこいの日ではない。
成すべき使命を果たせていない私やあなたにとっては。

そして、死ぬまでしっかりつかんで離してはいけないもの。
それは自分と、愛する人たちを信じる心。
私はあなたの手を、しっかり握れているだろうか?
あなたは私の手を、しっかりつかんでくれているだろうか?
目には見えないけれど、ここから繋がっているんだよね?
生と死が横たわる大地が続く限り、ずっと。



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